有職の匠の京都彩時記

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重陽の節句(2010年)
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    平成22年9月9日(木)快晴・「十三詣り」で親しまれている嵐山/法輪寺(嵯峨の虚空蔵さん)にて行なわれました「重陽の節句」行事を訪ねました。

     

     



    台風が過ぎ、秋の気配を感じる嵐山。大勢の方が本堂を囲んでお能を楽しんでおられました。

     




    菊の花の雫から霊薬を得て長寿を保ったと伝わる菊慈童像がある。700歳も延命したといわれる。

     




    菊の花に綿をかぶせた「菊の被綿(きせわた)」を菊慈童像に供え供養し、夜露にさらして翌日その濡れた綿で身体を拭くと無病息災がかなうといわれている。

     




    本番前に髪に櫛を入れ最後の調整をされていました。

     




    いよいよ本番。本堂の緊張感が高まります。

     




    古代中国、魏の文帝の時代、酈縣[てっけん]山麓から霊水が流れ出るというので、勅使が源を尋ねるべく、その山に派遣されます。勅使の一行は、菊の花の咲き乱れた山中の庵に、一人の不思議な少年を見つけます。

     




    勅使が「人間の住まないような山奥にいるお前は化生の者か」と尋ねると、少年は「あなたこそ化生の者でしょう。私は周の穆王に仕えていた侍童です」と答えます。勅使は「周というのはもう数代も前の世だ」と驚きます。

     




    話を聞くと、少年は、穆王に召し使われていたが、誤って王の枕をまたぎ、その罰でこの山に配流されます。しかし、少年に悪意のないことを知って憐れんだ王が、その枕に二句の偈(仏徳を讃えた詩)を書き添えて与えました。

     




    その文字を菊の葉の上に写して書くと、その薬の露が霊薬となり、それを飲んでいたため、少年は七百年後の今でも若いままで生きながらえていたのです。少年自身も、自分の長命に驚き、楽しく舞を舞ったあと、寿命を帝に捧げ、そのまま山中の仙家へと帰ってゆきます。


    全体に童話的な雰囲気がほのぼのと漂い、後半は、足拍子を沢山踏みながら盛り上る幻想的な舞を楽しむことができました。

     


    古代中国では菊の花は、不老長寿の薬とされており、重陽には邪気を祓い長寿を願って菊の花びらを浮かべたとのこと。催しの最後には、本堂にて菊酒がふるまわれ無病息災を祈願されていた。
    五節句の中でも、知名度の低い「重陽の節句」ではありますが、普段忘れがちな季節感(菊の香りなど)を能「枕慈童」を通して感じることができました。五節句の節目を大切に生活できる様、心掛けてゆきたいものです。

    | 京都島津 | - | 19:06 | comments(0) | -









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